老齢など、ワンコの後ろ足の弱りが原因で車いすを導入される方は多いかと思います。
うちの柴犬も一時後ろ足が絡むようになり車いすの導入が頭をよぎりました。
今では色々ケアするうちに戻ってきて普通に歩けるようになったので車いすは
もう少し先送りになりそうですが。。。
お客様のワンコは17歳のチワワ。
今まで定期的な整体やおうちマッサージで頑張ってきましたが車いすも併用されることになりました。
車いすに慣れたら快適に歩けるので犬はご機嫌だし飼い主さんもそんな愛犬を見るとほっとされるでしょう。
かといって何もしないでいいわけではないので、どこをマッサージしたらいいのか書きたいと思います。
車いすの可能性は思ってたより広かった
私は「車いす=筋力低下まっしぐら」と思っていました。
だけど犬の整体&車いす工房をされている「犬の整体あがり(沖縄)」の先生に以前
お話を伺ったことがあります。
「車いすを入れたことで犬のモチベーションがあがってよく歩くようになり、結果車いすなし
でも歩けるようになった」というもの。
思っていたのと反対のことがあり得るんだ!ということを知り驚きました。
車いすにそのような可能性があったとは。。。素晴らしいです。
導入の時期や犬の性格にもよりますが色んな子がいて色んな結果があるんだな~と思いました。
(須崎先生は“条件が変われば結果も変わる”とよくおっしゃっていますね)
これで歩ける♪と安心するべからず。ケアは必須です
車いすに慣れて犬が上手に乗れるようになると「これで安心」とホッとしますね。
あとは装着してあげれば家や外も自由自在。本人も楽しそう♪と
でもやはりケアはしてあげないといけません。
後ろ足が理由で導入に至った場合を例にあげますが、後ろ足に頼れるのはゼロやゼロ近く
になった場合、前足への負担はとても大きいものになります。
前足を使って体重、車いすの重量、道路の抵抗などを引き連れて前進するので想像に難くないですね。
なので前足のマッサージや整体はとても重要になってくると思います。
ココ重要なところ!浅胸筋っていう両前足の間にある筋肉
後ろ足が弱い子がすごく頼っているのがここの筋肉。
浅胸筋という筋肉なんですがココの筋肉がバキバキに硬くなってる子が多いです。
犬は鎖骨がないのでここには本来骨のように固いものはないはずなんですが
骨や棒状に硬いものに触れると、それは硬くなった浅胸筋です。
一度触って確認してみて下さい。
両前足の間に横に走る筋肉が触れるはずです(胸前のあたり)
後ろ足がうまく使えない子で車いすで生活しているワンコは恐らくここを酷使している
のではないかなと想像します。
うちの子が車いす生活になったらここは絶対にケアする!
浅胸筋は胸郭からでて肩関節に近い上腕骨につながっています。
ここが硬くなり筋の機能が発揮できないと肩甲骨の動きを邪魔しそれが前足の
動きにくさにつながっていきます。
後ろ足が弱り前足が最後の頼みの綱なのに、それが動きにくいとなると大変だな…というのは
お分かりかと思います。
もしうちの子が車いすになったら浅胸筋のケアは欠かせません。
「老犬はココに頼っているからここは緩め過ぎたらいけない」という施術者もいますが
硬いまま放置しておくのはどうかと思います。
柔らかくしてもまたすぐ体重をかけて硬くなるのですが(硬くして体重をかけてる)だからといって
何もしない、緩めすぎは良くないとは思いません。
ちゃんと緩めてまた筋の機能が回復して使えるようにしてあげたいです。
そういうわけで私は施術でココをわりと念入りにほぐしますが、それで
アフターに歩けなくなった子はいません。
緩めても何も問題はないと言えますね。
緩めたい一心で強く触るのは絶対ダメ!
「指が入らない‼」と思うような硬さでも根気よくマッサージしてあげるといずれ
柔らかくなります。
フニャフニャにはなりませんが弾力が出てきます。
あぁ、骨ではなく肉なんだなと実感されると思います。
指がほんのちょっとでも沈む感じがあればOK。
一回で硬さが取れなくても毎日触ってみて下さい。(長時間はしないこと)
「やわらかくしたい!」という想いが強すぎて力が入ったら絶対ダメです。
あまりにも硬い子は触ると痛いかもしれないのでとにかく弱い力で。
そのうち柔らかくなったのが感じられると思いますよ!