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パテラの子の膝は複雑なことが起こってる

パテラ

パテラといえば「膝蓋骨」という膝のお皿が正常な位置から内または外にずれる状態です。

パテラと診断されたワンちゃんの飼い主さんは獣医さんから詳しい説明を聞いていると思いますが整体の観点も含めまとめてみたいと思います。

パテラ(膝蓋骨)のずれ方

パテラという膝蓋骨は太ももの筋肉から膝下に繋がる「腱」の中にあります。

この筋肉は大腿四頭筋といって股関節を曲げたり膝を伸ばしたりする筋です。

この膝下までつながる筋肉の、筋肉から骨につながる部分を「腱」というのですが、パテラは浮いているのではなくこの腱の中に入っていて、ずれる時は腱から飛び出すのではなく腱ごとずれます

ずれることでガニ股になりスネは回転する

溝からずれると前モモの筋肉の中心線がずれるので股関節は外向きに広がる事になり、いわゆる「ガニ股」という感じになります。

直線が中心線となる

ガニ股になるだけならまだいいのですが(良くないけど)さらに厄介なのは上の筋肉に引っ張られて膝下がねじれてしまう事です。

(参考:岸上 義弘 (著)「獣医の手術は間違いだらけ」)

膝関節というのは上下がガッツリはまっているような関節ではないので「ねじれる」ことが出来てしまうんですね。

内方脱臼の子は内側に引っ張られます。

この引っ張られる力は大腿直筋の縮む力からきています。

この引っ張る力を緩めるために整体は有効です。

膝がうまく噛み合わないので曲げにくくなります。

だからパテラの子は膝を曲げないように歩こうとします。

膝を曲げないようにする=大腿直筋をかたくする=スネの回転に繋がる

こういう悪循環になっています。

さらにはこの「ねじれ」が上下の骨を繋げている「十字靭帯」を無理に引っ張る形になり、そこに強い力が加わると「断裂」ということに繋がります。

 

恐らくパテラの子はその足を使わないようにしている事が多いですが、外部からの衝撃や急激な方向転換はきっかけになり得るので注意は必要です。

これらのズレは小型犬だと恐らくミリ単位だと思います。

パテラの足はとても複雑な事が起こっているんですね。

動画で説明しています↑↑

膝蓋骨がずれない手術をしようがしまいがケアは必須って事

原因は溝の浅さや遺伝だと言われています。

それはケアの範疇を超えていてご家庭ではどうしようもない。

じゃ何もできないかというとそうは思いません。

筋肉が関係しているならケアはできます。

特にグレードの浅いうちは誤魔化しながら付き合っていく事も可能だと思います。

ちょっと乱暴な言い方をすれば

「パテラであろうがなかろうがどのみち犬は後ろ足から弱っていく」

ので(骨格を見れば分かる事)。

明らかに前の方が重い

パテラさんはハンデがあるかもしれないけど打つ手がないかというとそんなことはないしできる事はあるし。

手術を選んだところでどのみちケアは必要だからご家庭でやる事は大して変わらないと思っています。

パテラ以外へのアプローチも大事

パテラそのものにアプローチする事とそれ以外の部分のケアも大事です。

どちらかというとこちらの方が大事だとさえ思っています。

犬は足が四本もあって、人よりカバーするのは得意だからです。

「治療」は獣医さんに任せるしかないですが家庭でもできる事を精一杯やっていきましょう!

 

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整体ができること。そしてご家族ができること。

整体でできることは筋肉を柔らかくすることです。

具体的にはパテラと関係している前モモをほぐす。

上記したように、前モモの筋を柔らかくしておくことは膝蓋骨の脱落、スネの回転にアプローチできるからです。

また、ひざを使わずに歩く子は足首で蹴っていてふくらはぎがパンパンになっている子が多い。

また動かして使うというより「支えている」使い方をしている。

飼い主さんなら心当たりがあるかもしれませんが後ろ足を触るのを嫌がりますよね。

筋肉がパンパンでツラいのではないかな?

筋はゆるめてあげるとまた使いやすくなります!

 

飼い主さんにご提案したいのはどこかでマッサージや整体などを習って下さい!

おうちで常に柔らかさをキープしてあげてほしいのです。

うちだとオススメは「愛犬の整体師になろう講座

マンツーマンでそれぞれに合わせてアレンジしてお伝えしています。

 

本当に悩ましいパテラ。

遺伝というなら本来はブリーディングしてはいけないと思うのですが・・・

命に関わらないだけに手術は余計悩みますよね。

手術をしてもまたパテラになるコもいるし、手術したからといって使うかどうかは本人次第。

さらに犬は三本足でも不便はあれど正直困りません(待ってたらご飯が出てくる時代です)

かといってうまくいく未来もあるわけだから手術を頭から否定もできません。

自分の愛犬に置きかえてもいつも答えは出ません。

ですが一つ言えるのは家庭でのケアはパテラだろうがなかろうが、手術しようがしまいが大して変わらないということです。

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