我が家は犬猫共に手作りごはんをあげています。
ペット食育入門講座でもお伝えしていますが皆さんがよく心配される「塩分」は実は怖いものではありません。
ペット手作り食の塩分が心配ですか?
手作り食において禁忌のように思われている塩分ですが、実はとても大事な役割があります。
塩分なしでは生き物は生きていけません。
塩分(ナトリウム)は生命維持において大事な役割を担っています。
主には
・神経の伝達・・・熱い痛いなどの刺激を脳に伝えたり筋肉に命令を伝える。
・筋肉の収縮・・・心臓も筋肉です。収縮できなくなったら…死ですよね。
・細胞の浸透圧の維持・・・浸透圧が狂うと細胞がしわしわになったりむくんだり。
・栄養素の吸収・・・ナトリウムは消化吸収に必要な消化液の材料
など大事な役割がいっぱいあるんです。
極端に塩分不足になると生命を維持することができません。
そんな大事な塩分ですが、少し前まではペットの敵のように「犬に塩分は不要!」と言われてました。
犬には汗腺がなく肉球以外は汗をかかないから塩分は必要ない、というのが大きな理由ですがドッグフードにはしっかり塩分が含まれています。
そうでないと「減塩フード」は存在しませんよね。
塩分不足のサイン
塩分不足のワンコは以下のようなサインがあります。
・人の手足をよく舐める
・自分の肉球をよく舐める
・排尿後などに陰部をよく舐める
・おしっこを舐める
・おしっこの色が濃い
・重症になると下痢や嘔吐
などです。(※病気の可能性もあります。)
犬にも塩分はもちろん必要
※心臓病、腎臓病のコは注意が必要です。獣医さんの指示に従って下さいね。
ドッグフードには最初から塩分(ナトリウム)が入っています。でないと減塩食のドッグフードは存在しませんからね。
なのでペットフードをあげている方はそれ以上は塩分過多になってしまうので摂取には気を付ける必要があります。
でも手作り食の方は極端に減塩してしまうと生きるのに必要な塩分を摂取することができません。
健康な体には塩分を排出できる機能がちゃんと備わっています!
今の姿からはこれっぽっちも想像できませんが犬も大昔は狩りをして生肉を食べていました。
その時食べていたであろう動物の血液や骨には塩分が含まれているそうです。
犬にも腎臓がちゃんと2つついており余分な塩分はおしっことして体外に排出する機能が備わっています。
腎臓の負担を気にされる飼い主さんは多いですが、腎臓に一番負担がかかるのは水分不足の時。
十分な水分は腎臓の働きを助けます。
そして手作り食に使う野菜やお肉の70%以上は水分です。
十分な水分を一緒に摂取するのでより排出されやすくなります。
なので健康なら気にしなくて大丈夫!
わざわざ塩を追加する必要はないかと思いますが、塩分を気にしすぎて手作り食を難しく考える必要はありません。
お味噌なんか代表的なオススメ食材ですよ。
どれくらいあげてもいいか
WHOは、世界中の人の食塩摂取目標を1日5グラムとしているそうです。
日本ではもう少し多く成人で7~8gが目標量に定められています。
犬はどうでしょう。
体重10㎏の犬で1.27gだそうです。
塩小さじ一杯が5gなので1/4ほどが目安です。
測ってみました。うちの測りは細かく測れないのですが写真は約1g。
つまんでみると10つまみ以上ありました。
我が家の柴犬は8.5kg、食材にそもそも含まれている塩分量もあるので1日約9~10つまみ程度のお塩までは大丈夫という事。
お醤油だとどれくらい?お味噌だとどれくらい??麺類の時は減らすの?チーズを入れるときは…??
色々考えると難しくなってしまいますね。
「ごく薄味のごはん」と考えてみたらどうでしょう。
お味噌汁ごはんにする、じゃこを入れる、などもいいですね。
わざわざ塩や醤油で味付けする必要はないけれど、煮干しやおじゃこを湯がいて塩抜きする必要もないですよ、ということです。
オススメはお味噌汁
私のオススメはお味噌です。
味噌はみなさんご存じの通り様々な栄養成分・効能があります。
日本人にはおなじみの味噌、改めてお味噌の効用を知ると素晴らしい食材だと思いました。
昔の、残飯とお味噌汁をぶっかける「ねこまんま」はできた手作り食だったのですね。
お味噌汁は水分も十分に摂れるので冬場などあまりお水を飲んでくれない時期にもおすすめです。
手作り食をしている、というと「大変ね」とよく言われます。
でもそんなに大変じゃないです。
手作りごはんに不安があるならぜひ「ペット食育入門講座」にお越しください!
きっと不安はスッキリ晴れるはずです。